ぎっくり腰をきっかけに、長年の肩こり・腰痛も改善した60代男性の施術記録

「ぎっくり腰になって、安静にしていたんですが全然良くならなくて」

J・S様(60歳・男性)が来院されたのは、ぎっくり腰発症から約2週間後のことでした。ご家族の勧めで来院。「鍼は初めてではないけど、ここまで本格的なのは初めて」とおっしゃっていました。

どんな症状だったか

腰の激しい痛みで前屈ができず、日常動作もままならない状態。重いものを持とうとしたときに起きたぎっくり腰でした。詳しく聞いていくと、実はぎっくり腰以前から肩こりと慢性腰痛を長年抱えていたことが分かりました。「もう何年もこんな感じで、これが普通だと思っていた」とのこと。

なぜぎっくり腰は起こったのか

ぎっくり腰(急性腰痛)は、突然起きるように見えて、実は長期間の深層筋の疲労・線維化が下地にあることがほとんどです。筋肉が線維化して弾力を失うと、日常的な動作でも筋繊維に過大な負荷がかかります。ある日、些細な動きのきっかけで「限界」を超え、激しい痛みとして現れる——それがぎっくり腰です。

J・S様の場合、腰方形筋・脊柱起立筋群・大腰筋に強い線維化が見られました。これらの筋肉が硬くなることで脊椎の動きが制限され、骨盤のバランスも崩れていました。

深層筋の線維化とは

筋肉が慢性的な負荷にさらされ続けると、筋線維の間にコラーゲンが沈着し弾力を失います。これが「線維化」です。この硬化した深層筋が神経を圧迫し、痛みや重さを引き起こします。表面的なマッサージやストレッチでは届かない深さにある問題です。

施術の内容

初回は急性期のぎっくり腰へのアプローチとして、腰方形筋・大腰筋・多裂筋への刺鍼を中心に行いました。当院では一般的な鍼灸治療に比較して強い刺激を使い、置鍼を行います。深層の硬結に直接働きかけ、急性期でも速やかな改善を促します。また、筋肉が線維化した状態では一度緩めても繰り返し硬くなりやすいため、継続的な施術によって線維化そのものをリセットしていく必要があります。

経過と変化

J・S様は定期的に通い続けてくれました。

  • 初回後:腰の強い痛みが和らぎ、前屈が少しできるように。
  • 3〜4回目:ぎっくり腰の痛みはほぼ消失。「肩も楽になってきた気がする」との声。
  • 継続後:「昔からの首の凝りが、通うたびに楽になっています」「趣味のゴルフも問題なくできるようになりました」

「最初はぎっくり腰で来たのに、長年の肩こりまで良くなるとは思っていませんでした」

なぜ「ついでに」他の症状も改善するのか

首こり・肩こり・腰痛は別々の問題ではなく、深層筋の線維化という同じ原因が体の各部位に現れているだけのことも多いのです。根本にある「線維化」に対処することで、体全体が段階的に改善していく——これが深層筋鍼治療の強みです。

施術者より

ぎっくり腰になった方に必ず伝えることがあります。「ぎっくり腰は、体からの警告です」

安静にして痛みが引いても、筋肉の線維化は残ったまま。同じことを繰り返さないためには、根本の原因にアプローチする必要があります。J・S様のように、ぎっくり腰をきっかけに長年の慢性症状も一緒に改善していく変化に立ち会えるのが、この仕事の醍醐味だと思っています。

北京堂鍼灸首里いじゅ治療院では、深層筋へのアプローチで急性症状・慢性症状どちらにも対応しています。公式LINEよりお気軽にご相談ください。