「体中がチクチクする感じが、もう2年以上続いています」
来院された時、R・O様(20歳・男性)はそう話してくれました。整形外科、内科、皮膚科——いくつかの医療機関を受診しましたが、いずれも「異常なし」。原因が分からないまま、2年間過ごしてきたといいます。
どんな症状だったか
特定の部位というわけではなく、背中・腕・脚など体の広範囲にわたる「チクチク」「ピリピリ」といった感覚的な不快感。痛みというより、絶えず何かが刺さっているような感覚と表現されていました。
「気のせいでは?」「ストレスじゃないか?」と言われることもあり、症状だけでなく、信じてもらえない辛さも抱えていた様子でした。
なぜ鍼灸院に来院したか
友人からの紹介でした。「正直、自分に効くとは思っていなかった」と来院時に話してくれたR・O様。それほど藁にもすがる思いだったのだと思います。
触診でわかったこと
問診・触診から施術に入りました。表面的な筋肉は柔らかいように見えましたが、深部を丁寧に触れると複数の硬結(筋肉の硬いしこり)が確認できました。背部の脊柱起立筋群・腰方形筋、胸部の小胸筋・前鋸筋、臀部の梨状筋など、深層に強い緊張が蓄積していました。
なぜ「チクチク」するのか——深層筋の線維化という問題
筋肉が慢性的な緊張にさらされ続けると、筋線維の間にコラーゲンが沈着する「線維化」が起こります。線維化した筋肉は弾力を失い、血流が著しく低下します。この硬化した組織が、筋肉の中を通る感覚神経を圧迫・刺激することで、「チクチク」「ピリピリ」「ビリビリ」といった感覚症状が引き起こされます。
この変化は筋肉の深部で起こるため、MRIや血液検査といった一般的な検査では映りません。だから「異常なし」と言われるのです。
施術の内容
当院では一般的な鍼灸治療に比較して強い刺激を使い、置鍼を行います。長く太い鍼を深層筋まで届かせ、線維化した部位に直接アプローチすることで、硬結を緩め、神経への圧迫を取り除いていきます。置鍼(鍼をしばらく刺したままにすること)は、軸索反射と呼ばれる神経の反応を引き起こし、施術部位周辺の血流改善を促します。これにより、刺して抜くだけの治療より深いところまで効果が出ます。
R・O様には初回から、脊柱起立筋群・梨状筋・腰方形筋などの深層硬結に「得気」(ずしんとした鍼特有の感覚)を出しながら置鍼しました。
経過と結果
初回施術の翌日、「昨日の夜から体のチクチクが少し減った気がします」と連絡がありました。
- 2回目:広範囲だった不快感が局所的になり、範囲が縮小。
- 3回目:「あれほど気になっていたチクチクが、ほぼ感じなくなりました」
3回の施術で日常生活への支障がほぼなくなりました。
「2年間悩んでいたのが嘘みたいです。もっと早く来ればよかった」
施術者・伊集より
「検査で異常なし」という診断は、「問題がない」という意味ではありません。検査で映らないだけで、深層筋の線維化は確かに起きています。そしてそれは、適切な鍼でアプローチすることで改善できます。
20代でもこうした症状は起こります。姿勢、スポーツ、デスクワーク、ストレス——若い世代も深層筋の問題は珍しくありません。「自分の症状に鍼が効くのかな?」と思っている方は、一度ご相談ください。北京堂鍼灸首里いじゅ治療院では、沖縄・首里で16年・約3万5000回の施術実績をもとに、深層筋への直接アプローチによる結果重視の鍼灸治療を行っています。公式LINEよりお気軽にご相談ください。