何をしても取れなかった肩こりが変わった日|那覇の患者さんの物語
「マッサージに行った直後は楽になるんですけど、次の日にはもう元通りなんです」。那覇市内でデスクワークをされている30代女性のAさんが、初めて来院された時にそうおっしゃっていました。今回は、Aさんの肩こりがどのように変化していったのか、実際の施術の流れに沿ってお話しします。
来院前のAさんの状態
Aさんは事務職で、1日のほとんどをパソコンの前で過ごしていました。肩こりは学生時代からの付き合いで、マッサージやカイロプラクティックにも定期的に通っていたそうです。それでも「その場しのぎ」の感覚が拭えず、当院の口コミを見て来院されました。問診で肩を触らせていただくと、僧帽筋の表面はもちろん硬いのですが、それ以上に肩甲骨の内上角、いわゆる肩外兪(けんがいゆ)というツボのあたりが石のように硬くなっていました。
問診と検査でわかったこと
肩甲骨内上角の凝りは、肩甲挙筋(けんこうきょきん)という、首の骨から肩甲骨の上部に伸びる筋肉が関わっています。ただ、この肩甲挙筋のエリアが硬くなっている患者さんは、それだけで完結していないことが臨床上とても多いのです。実際にAさんの体を確認すると、上腕二頭筋、そして太もも裏の半腱様筋・半膜様筋(ハムストリングの内側)まで連動して緊張していました。一見、肩こりとは無関係に思える太もも裏まで硬くなっていたことに、Aさん自身も驚かれていました。
さらにお話を伺う中で見えてきたのが「巻き肩・猫背」の姿勢です。デスクワークで前かがみの姿勢が続くと、体の前側、つまり胸鎖乳突筋や大胸筋・小胸筋、肩甲下筋といった筋肉が縮んだまま固まっていきます。この前側の縮みを放置したまま背中側だけをほぐしても、根本的な姿勢は変わりません。前側の筋肉に伸ばされながら働かされ続けている背面の僧帽筋や肩甲挙筋は、いわば「休みなく続く筋トレ」を強いられているような状態になってしまうのです。
なぜマッサージでは戻ってしまうのか
Aさんが感じていた「その場しのぎ」の感覚には理由があります。痛みや凝りの根本原因は、血流不足とそれによる深層筋の線維化にあります。長時間同じ姿勢を続けることで筋肉への血流が慢性的に不足し、筋繊維がコラーゲン組織に置き換わっていく。これが線維化です。線維化した組織は弾力を失い、表面的なマッサージでは、その深さまで届きません。ほぐれた感覚が出るのは表層の血流が一時的に良くなるからで、深部の線維化した組織自体は変化していないため、翌日には元の状態に戻ってしまうのです。
実際の施術内容
Aさんへの施術では、まず肩甲挙筋そのものだけでなく、連動していた上腕二頭筋、半腱様筋・半膜様筋までアプローチしました。加えて、巻き肩の根本原因である体の前側、胸鎖乳突筋や肩甲下筋にも長い鍼で直接刺鍼を行いました。他の鍼灸院より強めの刺激を用い、鍼を留置する置鍼を行っています。置鍼によって軸索反射という神経反射が起こり、刺激した神経領域全体の血流が改善していきます。この一連の流れが、線維化した組織の入れ替わりを促していく土台になります。
施術後のAさんの変化
数回の施術を重ねる中で、Aさんは「肩が軽いというより、そもそも首や肩に力が入っていないことに気づいた」と話してくれました。姿勢が整うことで、頭が背骨の上に自然に乗るようになり、筋肉が無理に力を使わなくても頭の重さを支えられるようになったのだと思います。結果として肩こりの頻度が減り、以前より疲れにくくなったと喜んでいただけました。
セルフケアとしてお伝えしていること
- 胸を開くストレッチ:椅子に座ったまま両手を後ろで組み、胸を開くように肩甲骨を寄せます。縮んだ胸の前側(大胸筋・小胸筋)を意識的に伸ばしましょう。1日数回、20秒程度で十分です。
- 肩甲挙筋のストレッチ:片手で頭を斜め前に軽く倒し、反対側の首から肩にかけての伸びを感じます。強く引っ張らず、呼吸を止めずに行ってください。
正直に言うと、こうしたセルフケアだけで深層の線維化まで変化させるのは難しい部分があります。それでも、日々の姿勢を意識するきっかけとして続けていただくことには意味があります。
施術者として感じること
肩こりは軽い症状として扱われがちですが、実際には日常生活の質そのものに関わる悩みだと感じています。「痛いところだけをほぐす」のではなく、その痛みを生み出している原因までしっかり向き合う。それが結果につながる施術だと考えています。Aさんのように「マッサージでは戻ってしまう」という感覚をお持ちの方は、一度深層筋という視点で体を見直してみてください。
北京堂鍼灸首里いじゅ治療院について
当院は沖縄県那覇市首里にあります。施術を担当する伊集和重は鍼灸師歴18年、施術回数3万5000回以上。長く太い鍼で深層筋・線維化した筋肉に直接アプローチする施術を専門としています。那覇市内はもちろん、浦添・宜野湾・糸満・豊見城からもご来院いただいております。何をしても取れない肩こりでお悩みの方、口コミを見て気になっている方は、ぜひ一度お問い合わせください。
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那覇でマッサージに通っても戻ってしまう肩こりに悩んでいたAさんの症例。肩甲挙筋・巻き肩の関係、深層筋鍼治療による根本改善までの流れを専門鍼灸師が解説します。
「マッサージの翌日には元通り」そんな肩こりの正体は深層の線維化にあります。肩甲挙筋だけでなく、巻き肩を作る体の前側まで含めてアプローチ。姿勢そのものが変わっていきます😊