台風が来るとなぜ頭が痛くなる?沖縄の気圧頭痛と首の深層筋の関係

台風が来るとなぜ頭が痛くなる?沖縄の気圧頭痛と首の深層筋の関係

沖縄は台風の通り道です。夏から秋にかけて「台風が来る2〜3日前から頭が痛くなる」という方が、北京堂鍼灸首里いじゅ治療院にも毎年たくさんいらっしゃいます。しかも面白いことに、雨が降り出してからではなく、まだ晴れているのに痛みだけが先に始まる。この時期特有の頭痛には、実はいくつかのメカニズムが重なっています。今回は一般的に言われている「気圧説」に加えて、もうひとつの「体内圧力説」、そして当院が最も重視している「首の深層筋」との関係まで、まとめてお話しします。

台風前に頭が痛くなる、よくある「気圧説」

気象頭痛としてよく知られているのは、耳の奥にある内耳(前庭)の気圧センサーが関わる説です。気圧が下がると、このセンサーが変化を感知し、自律神経にストレス反応が起こります。交感神経が優位になると、頭部や首の血管が収縮し、締め付けられるような緊張型頭痛が起こりやすくなります。

もうひとつは、気圧の低下が三叉神経を興奮させ、脳の血管を拡張させることでズキズキとした片頭痛を引き起こすという説です。どちらも「気圧の変化そのもの」が神経を刺激するという考え方で、天気痛・気象病として広く知られています。

もうひとつの説:体内の圧力バランスが崩れることで痛みが増す

ここが今回、特にお伝えしたいポイントです。人間の体はそのほとんどが水分でできています。天気が悪くなり外の気圧が下がると、体内の圧力は外気に対して相対的に高くなり、血管は本来、広がろうとします。ここまでは体にとって自然な反応です。

ただし、問題はここからです。すでに凝り固まって硬くなっている筋肉の中を通る血管は、狭く締め付けられたままになっています。体全体としては血管が広がろうとしているのに、凝った部分の血管だけはそう簡単には広がれません。すると血液は、通りの良い別の筋肉のほうへと流れていってしまいます。結果として、もともと悪かった場所(凝って硬くなった部分)の血流はむしろ以前より少なくなり、痛みがさらに強くなってしまうのです。

これは北京堂の創始者:浅野周先生が提唱している説です。

「気圧が下がると痛む」という現象を、神経センサーの反応だけでなく、体内の水分・圧力バランスと血流の奪い合いという視点から説明しているもので、当院の臨床実感ともよく一致します。つまり、普段から首や肩の深層筋が硬い人ほど、台風のたびに痛みが強く出やすいということです。

なぜ「首の深層筋」が台風頭痛のカギになるのか

当院で台風頭痛の患者さんを診るとき、必ず確認するのが後頭下筋群と斜角筋です。後頭部から首の付け根にかけてある後頭下筋群は、頭の重さを支えながら細かく姿勢を調整している筋肉で、非常に凝りやすい場所です。斜角筋は頸椎から肋骨にかけて伸びる筋肉で、その近くを腕神経叢や重要な血管が通っています。これらが硬くなっていると、ただでさえ血流が不足しやすい部位が、気圧の変化というきっかけで一気に症状として表面化してしまいます。

さらに見逃せないのが、巻き肩・猫背の姿勢です。デスクワークやスマートフォンの操作で体の前側(胸鎖乳突筋や大胸筋など)が縮んだまま固まっていると、後頭部から首にかけての筋肉は常に伸ばされながら働かされる状態、いわば休みなく続く筋トレを強いられている状態になります。余力のない筋肉は、天候という外的なストレスにとても弱くなります。

痛みの根本原因は、血流不足とそれによる深層筋の線維化にあります。慢性的な血流不足が続くと、筋繊維がコラーゲン組織に置き換わる線維化が進み、線維化した組織はさらに血流を悪くするという悪循環に陥ります。この状態の首の筋肉に、気圧という追い打ちがかかるのが「台風頭痛」の正体だと、当院では考えています。

深層筋の凝りを解消すると、痛みだけでなく「むくみ」も変わる

先ほどの体内圧力説とつながる話ですが、首や肩の深層筋が硬いと、静脈やリンパの流れも妨げられます。血液だけでなく、余分な水分や老廃物を運ぶ通り道まで狭くなってしまうためです。これは体内の水分バランスがそもそも崩れやすい状態とも言えます。

実際に当院では、首から肩にかけての深層筋の凝りを鍼でしっかり解消したことで、台風が来ても以前ほど頭痛が出なくなったという方が多くいらっしゃいます。それだけでなく、顔や脚のむくみが軽くなったというお声もよくいただきます。深層筋の緊張がゆるみ、血流とリンパの流れが改善することで、水分が滞りにくい体に変わっていくのだと考えています。

当院では長く太い鍼を使い、後頭下筋群・斜角筋といった深層の筋肉に直接アプローチします。一般的な鍼灸治療に比較して強い刺激を使い、置鍼を行います。置鍼によって軸索反射という神経反射が起こり、刺激した神経領域全体の血流をしっかり回復させることができます。線維化して硬くなった組織に表面的な施術では届かないからこそ、この深さへのアプローチが必要になるのです。

セルフケアでできること

  • 後頭下筋群のセルフケア:両手の指を後頭部の骨のすぐ下に当て、頭の重さを支えるように軽く圧をかけながら、うなずくようにゆっくり頭を前後に動かします。強く押しすぎないようにしてください。
  • 斜角筋のストレッチ:椅子に座り、片手で反対側の鎖骨を軽く押さえたまま、頭を斜め後ろに倒します。首の側面が伸びるのを感じながら、呼吸を止めずに20秒ほどキープしましょう。

台風が近づくタイミングで蒸しタオルなどを首の後ろに当てて軽く温めるのも、血流を促す助けになります。ただし、正直に言うと、こうしたセルフケアでほぐせるのは表層までで、線維化が進んだ深層まではなかなか変化しません。「毎回、台風のたびに同じように頭が痛くなる」という方は、深層筋そのものにアプローチする施術を検討してみてください。

北京堂鍼灸首里いじゅ治療院からのご案内

当院は沖縄県那覇市首里にあります。施術を担当する伊集和重は鍼灸師歴18年、施術回数3万5000回以上。長く太い鍼で深層筋・線維化した筋肉に直接アプローチする施術を専門としています。那覇市内はもちろん、浦添・宜野湾・糸満・豊見城からもご来院いただいております。台風のたびに繰り返す頭痛やむくみでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。


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台風が来ると頭が痛くなるのはなぜ?内耳の気圧センサー説に加え、体内の圧力バランスが崩れることで血流が悪化する説を紹介。首の深層筋との関係とむくみ改善までを那覇の専門鍼灸師が解説します。

台風前の頭痛、気圧センサーだけが原因じゃないかもしれません。体内の圧力バランスが崩れ、凝った首の深層筋には血が届きにくくなるという説も😊 深層筋をほぐすと頭痛だけでなくむくみも変わる方が多いです✨